犬の行動学習(トレーニング・しつけ)

トレーニング(しつけ)はしっかり行った方がいいの?〜心の安定〜

適切なトレーニングはお互いの精神安定に繋がる

トレーニングとは何か?ということもありますが、もしあなたがわんちゃんに「だめ!」と言ったことがあるなら、それはトレーニングだと私は思っています。

生活する環境や、わんちゃんの性格によって、あまりトレーニングする必要がない場合もあると思いますが、

室内で飼う場合は特に、適切なトレーニングは行った方が犬も人間も過ごしやすくなります。

ここでの適切なトレーニングとは、人間が犬のことを知り、人間に偏りすぎず、犬に偏りすぎず、お互いの習性を鑑みながら行うトレーニングです。

適切なトレーニングによって、犬と人間、お互いの我慢が減ります。

人間にとって問題となる行為(本気で噛み付く・そこら辺におしっこしてしまう等)を減らすことができたり、

ペットホテルやお友達の家に問題なく預けることができれば、数日間の旅行を楽しむことができます。

(トレーニングをしないにも関わらず、犬が言うことを聞かないからゲージに閉じ込めっぱなし、飼育放棄につながることもあります。)

犬が飼い主以外の人間や犬に慣れることで、散歩中に他人を噛もうとしたりする行為に困る可能性も減ります。

適切なトレーニングをすることで、犬が人間社会で不必要な「敵」を作らず、恐怖を感じる機会が少なくなったり。

飼い主と一緒にお互いになんの問題なく生活できる、可愛がってもらえる、褒めてもらえる。

これは、犬の心の安定でもあると思います。

怖がること、恐ることが悪いということではなく、正しく恐る、正しく怖がる、正しく違和感を感じるのが大切だと思います。

(トレーニングをしても、人間同様、「怖いものは怖い。慣れないものは慣れない!」というものもあると思います。)

個人的には、犬を怖がらずに受け入れてくれる人口が増えるのではないかとも思っています。

何かを体験し、「楽しい!」「褒めてもらえた!」と思う経験が、何よりのトレーニングになります。

楽しい上に、怖いものが減るというのは、わんちゃんの精神的な安定にもつながります。

ただ、トレーニングを行っていくうちに、かなりストイックなトレーニングになっているケースもあるようです。

トレーニング中のわんちゃんの様子は、よく観察しましょう。

正しい?間違い?の判断よりは

私自身の考えとしては、本当に家族のあり方と同じで、

これが正しい、これが間違っているということはないと思っています。

子育てに正解がないのと同じで、みんなが過ごしやすいように、家族で家族を創っていく。

お互いが快適に過ごすために必要だと思ったトレーニングを行ったらいいし、

内容によってはトレーニングをせずに物理的な対策でもいいと思うし(わんちゃんの様子や気持ちを考えることを忘れずに)、

ある人が「これはした方がいい」と言っていても、家族にとって必要ないトレーニングだと思ったら、

無理にしなくてもいい。

プロが言っていたとしても、プロの人に絶対服従しなくてもいい。

情報は、自分で取捨選択。

この選択は、わんちゃんを育てる「責任」でもあります。

頑張ってトレーニングをしたけど、うまくいかなかったらうまくいかなかったで、

飼い主、ワンちゃん、もしくはトレーナー、誰の能力が足りなかったというわけでもなく、

「このトレーニングは合わなかったんだね」で終わらせてもいい。

自分たちではできないなぁと思ったら、プロにお願いしてもいい。

途中で考え方が変わったら、方向転換したっていい。

こうしなければ、ああしなければという視点よりも、

お互いが幸せをキープするにはどうしたらいい?今、何が必要?

そんな視点が大事だと思います。

参考「犬のトレーニング(しつけ)」という言葉にどんな意味付けをしてる?

とは言え、わんちゃんがトレーニングを柔軟に覚え、生活の基盤を作るのに最も適した時期というのは、本当に短い期間です。(生後3ヶ月〜半年くらい)

参考犬のトレーニング(しつけ)に適した時期

犬は、成長するにつれて恐怖心が大きくなる傾向にあり、成犬に「怖くないよ」と教えるのは時間がかかり、

子犬の頃のトレーニングよりも、より根気が必要となります。

ぜひ、わんちゃんを家族に迎えることを決めた時から、トレーニングについてもどうするか検討しておくことをおすすめします。