犬の行動学習(トレーニング・しつけ)

【基礎】どうやって犬は学習するの?(トレーニング・しつけ)

犬は言葉で学習するのではなく、経験で学習します。

そして、犬が何か失敗したり、粗相した時に、「だめ!」と言うだけでは、犬は学習することができません。

正解がわからないからです。

「だめ」と言ったら「正解を教える」はセットです。

まずは、犬の学習の流れを流れを確認しましょう。

犬が学習する時の流れ

犬が行動をするとき、このような流れになります。

きっかけ

犬が行動に移す前に、何かきっかけや動機があります。

例えば、①テーブルにご飯が乗っているのを発見 → ②テーブルに登る・食べる → ③食べれた・美味しい

という流れがあった場合、

「①テーブルにご飯が乗っているのを発見」がきっかけ・動機となります。

結果

①テーブルにご飯が乗っているのを発見 → ②テーブルに登る ・食べる→ ③食べれた・美味しい

という流れで言う、「③食べれた・美味しい」が結果です。

ここで、文字通り ”美味しい思い” をしたら、犬はこの行動を繰り返すようになります。

逆に、犬にとって嫌なこと、不快なこと、びっくりすることが結果となれば、その行動が減ります。

犬にとって、「結果」と言うのは重要な意味があります。

キーワードは”0.2秒”!「ダメ」と言うだけでなく・・・

冒頭にお伝えしたように、「だめ!」と言っただけでは、犬は正解がわからず、

結果で美味しい思いをしたのであれば、その行動を繰り返します。

そして、驚くことに、犬は行動する前後、0.2秒の間に言われたことに対して、反応します。

つまり、きっかけから行動に移す0.2秒前に「だめ!」と言うと、行動を抑える確率が高まります。

(犬が「だめ」という言葉の意味を理解し、飼い主と信頼関係が築けていることが前提)

これは、数秒後に「だめ」と言ったのであれば、犬は何に対して「だめ」なのかわからないということです。

犬に行動学習をしてもらうには、人間がよく観察する必要があります。

0.2秒で人間が反応して口にだすって、なかなか難しいので、クリッカーを使用するのもおすすめです。

「クリッカーの音がなったらご褒美がもらえる!」と覚えてもらえると、トレーニングもスムーズになります。

関連犬にとってわかりにくい声がけ・言葉
(この記事では、「正解」の伝え方も紹介しています。)

犬の習性を知ることが大事!

このように、犬の習性や犬がどのように行動学習するのかを知ることで、よりスムーズに物事が進む可能性が高まり、

犬と人間、お互いの生活が穏やかになる対策が立てやすくなります。

犬にも心があります

犬にも感情があり、自分で考え、行動に移すことができる生き物です。

どちらか一方に偏った関係性を続ければ必ず歪みが生じ、

気に入らないことがあればイライラするし、怒ります。

犬と人間とは言え、お互いを尊重することで関係性がスムーズになり豊かになるのは、人間関係と同じだなぁと感じます。

信頼関係は、こういったことで築かれるんだと思います。

トレーニング(しつけ)で大切な「中庸」

自分よりもわんちゃんを上に置いていないかな?その逆はないかな?と振り返ってみましょう。

ワンちゃんに偏ることなく、人間に偏ることなく、お互いの真ん中。

中庸とは、単に中立であることを示しているだけではなく、道徳や倫理的に好ましいかどうかも含まれています。

感情的に、特に怒りながらトレーニングすると「自分に注目してくれてる!」と思い、興奮してその行為を繰り返す等、

トレーニングがうまくいかなくなることがあります。

中庸の意識は、感情の起伏を抑えることができます。